板で判断する売買タイミング

さて、トップページでは株式投資で勝つ為の方法として、チャート買い、板売買(アンダーオーバー理論)、増担解除投資法について説明した。
こちらのページでは、板売買(アンダーオーバー理論)について、実例を挙げながら説明したいと思う。

アンダーオーバーは、言うまでもなく板と呼ばれる買値と売値を示したものである。
右側がアンダー(買い側)で、左側がオーバー(売り側)である。
通常は売りの方が強く、買いは売りの3分の1程度だ。(銘柄などによって異なる)

具体例1:日本通信
日本通信は普段、アンダーが200万株、オーバーが400万株おどである。
比率は2:1となり、株価は下落もあれば上昇もありうるヨコヨコ状態となる可能性が高い。
これが普段の日本通信の板風景である。
これが何か買い材料が出ると、一転してアンダーが上回る事があり、買い圧力が強くなる。
この状況がきたら、迷わず成り買い全力だ。
難しいのは、売り時となるが、これも板を見ていれば一目瞭然となる事が多い。
オーバーが互角か上回ってきたら売りである。
例えば、6月27日(金)に、総務省から原則SIM解除の方針が示され、さらに同日、ヨドバシカメラで日本通信の格安スマホが販売されると報じられ、翌6月30日(月)の日本通信は終始買い板が勝る展開となり、終わってみれば値幅150円のストップ高を演じてみせた。
確か、オーバーがアンダーを一度も上回らなかったと記憶している。
翌火曜日も大きくGUではじまり、最高値1,250円をつけたが、高値圏に到達すると一気に売り圧力が強まり、オーバーが逆転した。
これを見て、すぐに全株成り売りを入れたのだが、これが見事にハマり、その後一時1,150円台まで下落した。

具体例2:マイクロニクス
マイクロニクスも板が素直に表れる非常にわかりやすい銘柄である。
板が互角なら買い、勝っていれば爆あげ必至だ。
マイクロニクスの普段の板は、アンダー20万、オーバー40~50万といったところか。
この数字ではやや弱く、買いで入るには勇気がいる。
マイクロニクスはチャートよりも板を見て買った方が勝率は格段に上げられると言っても過言ではない。

具体例3:DDS
DDSの普段の板状況は、オーバー70万、アンダー35万ほどだ。
売り圧力の多い時のDDSは、オーバーが100万を超える。
こういう日は手出し無用といって良いだろう。
逆に強い時はアンダーが40万を超え、オーバーは70万程度。
さらに強い時は、アンダーが50万を超え、オーバーが逆転して40万を切る事もある。

大まかではあるが、以上が板に見られる買いのサインと売りのサインの見分け方だが、銘柄によっては通用しないものもあるので注意して頂きたい。
この方法を完全なものにするには、日頃から監視銘柄の板状況を観察しておく事が重要だろう。